横浜のヤマハにて『指導者のためのコーチングセミナー』を受講し、上級コースを修了しました。
生徒さんの特性(タイプ分け、優位感覚)に寄り添って、生徒さんが受け取りやすいアプローチで指導をしていきます。
タイプ分けとは…
人や物事を支配していく【コントローラー】
行動的、野心的でエネルギッシュ。決断力があります。
全体を支持していく【サポーター】
人を援助することを好む。協調性が高く、意欲がある。ノーと言えない。
人や物事を促進していく【プロモーター】
アイデアと想像力がある。社交的でオープン。細かいことを気にしない。
分析や戦略を立てていく【アナライザー】
行動は慎重。計画を立てるのが好き。客観的、冷静。
優位感覚とは…
【視覚優位】
譜読みが比較的得意で速い。イメージを描くのが好き。気持ちがあちこち飛びやすい。
→学習効果を高めるためには?
イラスト、フラッシュカードを使うようにする。単調なことばかりやらせない。「この音楽を聴いて、誰がどんなことをしている?」と、映画を観ているようにイメージさせる。
【聴覚優位】
耳コピー、暗譜が得意。読譜が苦手な傾向がある。先生のお演奏やCDなど音源があると、どんどん進む。鼻歌をよく歌う。静かな環境でこそ集中できるタイプ。騒音に弱く、良い音に敏感。
→学習効果を高めるためには?
聴いて学習することが得意なので、読書などは、録音したテープを聴くようにします。また騒音があると集中できないため、勉強するときには静かな環境を整えましょう。読譜が必要だと押し付けない。楽譜が読めるとどんな素敵なことがあるかを伝える。気持ちを理解し、モチベーションの状態をよく観察する。擬音語をたくさん使うと効果的。
【言語感覚優位】
納得しないと、先に進めない。解説を読んだり、アナリーゼをしたりするのが得意。頭の中でいろいろと考えている時間が多い。理論的に話す。よく「意味がわからない」と言う。意味が通るかどうかにこだわる。頭の中でいろいろ試してみる。頑固なところがある。プロセスやシステム、構造、順番などに価値を置く。物事についてじっくり考えることを望むので、自発的に動くことはほとんどない。
→学習効果を高めるためには?
きちんと言葉で具体的に説明する。理解できているか、自分で説明させる。納得できているか、逐一確認する。「まずやらせる」なら、あとで考えさせる。他のことと関連付けをしたり、先生から伝えられたことを自分の言葉に置き換えたりすると、より理解を深めることができます。
【触感覚優位】
※触感覚優位には2パターンの人がいます。
①運動神経の良い触感覚さん
運動神経が良い。直感が働く。身体の感覚や感情に敏感。考えるより、まずは弾いてみたい。身体を動かしたり、繰り返し指がなじむまで弾きたいと思う。指が覚える。読譜が苦手。物事を深く考えない。説明に対して、反応が薄い。何かをしたり、からだを動かしたりすることで記憶する。「感触」や「感じ」で物事に興味を持つ。
→学習効果を高めるためには?
ペースに合わせる。急かさない。モチベーションを上げるよう心がける。言葉で理解させるより、まずやらせてみる。練習時間より、弾く回数を多くすることを年頭に置く。また楽譜を読む時は、音符を指でなぞりながら覚えます。覚えなければならないことは、身体を動かしたほうが覚えやすいため、何度か実際に楽譜を書いてみるといいでしょう。表現力が豊かなので、上手に引き出してあげましょう。
②マイペースで進度が遅い触感覚優位さん
スローペース。進度が遅い。あまり反応がない。物事が気にならない。やる気がないように見える。勉強もあまりしない。大器晩成型。
→学習効果を高めるためには?
他の子と比べずじっくり見る。叱らない、追い詰めない。じっくりと身体で覚えさせる。自信をつけさせるコミュニケーションを。その子のペースを大事にする。
各タイプ、優位感覚の解説は以上です。
それぞれ一つだけではなく、ミックスのこともありますし、年数を経るごとに変化していくこともあります。
過去には、地域のピアノ講師、保護者向けにコーチングセミナーも主催し、好評でした。
一緒にお勉強されたいピアノ講師、保護者の方は、声をかけて下されば、セミナーも開催可能です。

