USJを復活させたマーケター森岡毅氏と林修先生の『初耳学』という番組で、今でも時々思い出すテーマがあります。

「定数」と「変数」のお話。

世の中にはどうやっても動かない「定数」と何かアクションをすれば動く「変数」がある。
数学を学んでいない人は「定数」に力を入れてしまう傾向が強いとのこと。
どれだけ「定数」の事象に力を入れて頑張っても結果は出ず、
それよりも、「変数」の事象に力を入れれば劇的に変化する。

という内容でした。

ところで、みなさんはピアノ教室は何を基準に選びますか?

自宅からの近さ?
お月謝の額?
先生のキャラ?

それだけで選ぶと、後々ご家庭の方針や生徒の希望と講師の考えとの間でズレが生じることがあります。
特に、個人の教室を選ぶ場合は、講師の学歴も専攻も持っている資格も理念も様々です。

まずは、ご自分の「定数」「変数」は何なのかを自覚した上で、教室や講師の「定数」「変数」とのギャップが許容できるギャップかどうかを見極めることをお勧めします。

ちなみに、私のピアノレッスンに対する「定数」は以下の通りです。
ここを変えようと頑張るのは無駄です(笑)。

・小学校卒業までは毎日30分以上の練習習慣が読譜力を育てる。
↳小学生の頃からピアノや勉強の習慣化ができていれば、中学以降も無理なく両立されています。
↳中学生になっていきなり部活や勉強が忙しくなるのではなく、ピアノも勉強も習慣化できていないツケが表面化するだけです。

・クラシックはあらゆる音楽の根っこです。様々なジャンルを楽しむために経験しておこう。いつか経験した全てが繋がります。
↳ポップスの楽譜を見ればわかりますが、クラシックよりも複雑(コードは単純でもリズムが)です。先にシンプルなものから複雑なものへ移行していくのがスムーズです。

・毎回のレッスンで言われたことは次までに直す。
↳ピアノ教室の”商品”はレッスンで伝える”言葉”と”体験”です。”商品”を活用して成長するか、活用せずに腐らせるかは生徒さん次第です。

・生徒自身がレッスンノートや口頭で質問できる子が上達する。
↳自分は何ができて、何ができないのか。勉強もわからないところを反復することでできるようになります。

・「〇だからできない」と言う人より「〇だけど□をします」を考える人が伸びる。
↳できない理由を伝える時間があったら、どうしたらできるかを考え、1回でも多く手を動かそう。

・情報は自ら取りに行き理解し活用するもの。
↳理解できないことは、そのままにせず調べ、それでもわからなければ人に聞きましましょう。
↳生徒さんはプロの演奏を聴いていますか?ネットにもリアルにもお手本がたくさんあります。
↳保護者の方は「Zoomわからない。Facebookわからない」で思考停止していませんか?(一番目は保護者も同じです)

・どう表現するかは、どう生きるかということ。自分の意見を持ち明確に伝えよう。
↳発表会はやる気があるから出る、自信があるから出るのではなく、出るからやる気が出て、出るから自信がつきます。
↳イベント参加の有無など、できる人ほど決断が速く、準備に多くの時間が取れています。受験も同じですよね。

もちろん、高齢の方や障害のある方には配慮が必要ですが、他人の「定数」を変えようと頑張ることよりも、ご自分の「定数」に合った教室を選ぶ方がお互いに幸せですよね。