県立高校入試の面接で聞かれた質問

2021年の県立高校入試の面接で聞かれた質問が深いなと思ったので、記事にしました。

「嫌いな教科を勉強する理由は?」

「音楽を学ぶ」とは?

体験レッスンにいらっしゃる方へのアンケートから、当教室にいらっしゃる方のレッスンの受講目的の第1位は、「感性が豊かになるように」です。

では、「感性が豊かになる」とは、どんなことなのでしょうか。

もちろん「ピアノが弾けると楽しいから習う」ということでもよいのですが、それだけだと「弾けないとつまらない→やめる」となってしまいます。

ここでは、もう少し広い視野でリベラルアーツ教育の中の音楽について考えてみましょう。

「開成中では全員がピアノを弾いている!」

まずは、ピティナのこちらの記事をご一読ください。

http://www.piano.or.jp/report/04ess/livereport/2013/12/06_17044.html

1年次最後の授業は「自由と規則、あるいはドビュッシー」で締めくくられる。その心は?

私は、ここの部分にリベラルアーツ教育の神髄が詰まっているように感じました。

「ドビュッシーは古典的な和声学の基本から勉強し、ローマ大賞を受賞してローマに留学したほど完璧に身につけておきながら、全てぶち壊してあのような和声を作りだしました。たとえば禁則である連続五度をピアノの響きの美しさとして使っています。自由とは最初から何をしてもいいのではなく、ルールや伝統を学んで完全に身につけた上で初めて手に入るもの。これは人間の生き方そのものだということです。」

「型破りと形無し」

古典的な基本から勉強し、自分なりの新しい価値を生み出す時、「型破り」と「形無し」の違いが大きく関わってくると思います。

 

・型破り…一般的、常識的な型や方法にはまらないこと。また、そのようなやり方であるさま。

・形無し…本来の形を損なうこと。跡形のないこと。また、そのさま。

 

当教室では、スケールやアルペジオを大切にしています。

生徒さんが嫌いとおっしゃっても必ずやりますよ。

 

小学生の間は、講師が選んだテキストをしっかり学びましょう。

そうすることで、中学生以降のピアノライフがさらに自由に、楽しくなりますよ。

 

開成中学校の話も、型破りの話も、まさに「守破離」ですね。

「アメリカの大学にはなぜ音楽学科があるのか?」

こちらもピティナの記事です。

http://www.piano.or.jp/report/04ess/livereport/2012/06/08_14291.html

こちらは、私の過去のブログ記事。

http://him-kisarazu.sblo.jp/article/180723425.html

ここでもう一度、「音楽を学ぶ」とは?

子ども視点では、「弾けたら楽しいから習う」でよいと思います。

一流のビジネスマン、アスリート、研究者、音楽家は、自分の専門の知識だけにとどまらず、ジャンルを超えて横断的な知識や好奇心を持っていたり、交友関係が幅広かったりする方が多いと感じています。

ピアノを「音大に進むわけではないから」とか、「コンクールで賞を取るためにやっているのではないから」といい、一生懸命に取り組まないのは、もったいないことです。

自分の興味を持った分野を一日一日全力で取り組むことで見えてくること・出会える人もあると思います。

 

保護者の方は、さらに広い視野で、リベラルアーツ教育の一つとして、ピアノという習い事をとらえてみてはいかがでしょうか。